探究的な学びが広がる中、「どうやって探究的な授業をしたらいいの?」と、まだイメージが湧いていない方も多いかもしれません。
今日はT-KIDSでアート探究とおしごと算数の講師をするオダッチによる、探究的な学びをする上での心得を書きます!
探究的な授業の目的
まず、なぜ探究的な学びが必要なのか?
探究的な授業をする理由は、これからの時代、
生徒が、社会で自分らしく生き抜くためだと思っています!
そのために、
- その生徒の興味を見つけ、それを深ぼる
- そういう「興味」からの学びが一番学びが深く、
- かつジャンル横断的に学べる。
という探究的な学びが重要で、
自分の感性に従い、自分の興味あることから学び、
それで成長して、社会に貢献していく
という生き方が大きな選択肢になると思っています。
そのために、
- 自分の「好き」などを見つける感性を磨き
- そこから深さや広さを持って、ジャンルを超えて学び
- 成長しながら社会と関わる
を探究的な場を通して行うことで、これからの時代、社会で自分らしく生き抜けるようになると思っています。
「授業」という概念を一旦外す
まず、探究的な授業をする上で、
「講座」「授業」などこれまでの考えを一旦捨てる方が楽かもしれません。
先生が教えて、生徒が学ぶだけ、というスタイルではなく、こちらの問いかけをして、可能な限り生徒が自分で何か作業や学びを進める形が理想的です!^^
先生と生徒という上下の関係ではなく、フラットに近い感覚で生徒と接する。
そしてこちらが用意をした教材はあくまでも
「その生徒の興味・関心・表現」を引き出すための媒体に過ぎず、
こちらが用意したものだけやるのでは予定調和的だし、それで生徒の個々の興味関心を引き出せませんし、全く探究的ではありません。
基本的には生徒との「対話」
探究的学びの基本としては、こちらが用意したものを通して、生徒と「対話をする」こと。
- どこは興味あった?
- どこが面白い?どれが面白い?
などというこちらからの問いかけから生徒が
- これってどういう意味だろう?
- あ!前にこういうことがあったんだけど、それも関係ある?
- これはもしかしたら、こういうことかな?
など生徒が「問い」を持ち、
その問いを一緒に考えたり、その問いの答えを探せるための「考え方」を学んでもらうなどが、探究的なアプローチです。
先生も探究的に学び続ける
あと、既存の「先生」というイメージも一旦捨てた方がいいと思っています!^^
こちらが今持っている知識だけで対処しようとしてたら、到底面白い学びを続けられません。一度や2度ならいいですが、継続的に生徒と関わるならすぐネタがつきます。
それか、何十年も同じ講義をしながら現代に合わない内容を伝えている、面白くない先生と同じになってしまいます。
かといって出し惜しみをするのではなく、
じゃあどうすればいいの?と言われると、
その子に合う"旬"のタイミングで出しながら
先生も生徒とともに学び続ける、だと思っています。
だから先生が「好き」「興味ある」ジャンルな方が探究的学びが成り立ちやすいと思います!
でも逆に、どんな学びでも、
その先生の好きなジャンルに落とし込めば探究的な授業になり得ます。
形がない分、自由度も高く、
日頃趣味で行なっていることなども実験的に授業に入れられる可能性もあります。
探究的学びでは、先生も常に学び続け、
生徒と一緒に成長する姿勢やマインドが大事になります。
出し惜しみしない
"ここは来週の範囲だから"と出し惜しみするのではなく、
その時その子が欲しい情報を、その"旬"のタイミングで届けてあげることが大事です。
とはいえ、そんな全てを知っているスーパーマンはなかなかいないので、
その情報を持っていなければ、
一緒に探したり、一緒に考えたり、
次回互いに調べてきて伝える、でいいと思っています!^^
兎にも角にも正解かどうか以上に、対話的アプローチが大事です。
先生も一緒になって考える
つまり先生=最強ではなく、
先生も一人間として、一緒に成長する
先生も失敗をするという姿勢も見せてあげるのが良いと思っています!
フラットな立場:大人だからって別にえらくない!
大人がえらくて子供が下というマインドがもしあるとしたら、それは外した方が良いです。子供の方が優秀、子供の方が発想はすごいかも?
そういった対等な人間同士のフラットな関係で、お互いの得意不得意が双方に見える形が重要だと感じています。
大人の勝手な常識や決めつけで、子供の可能性を塞いでしまうのではなく、そもそも大人が「正しい」と思っていることが本当に正しいのか?
その常識を疑うというのも探究的に生きたり、次の時代を生きる上で重要な考え方ですし、そういう意味でも、先生自身、自分で自分も疑い、成長するのが良いと思っています。
生徒の可能性を探究的な対話で引き出してあげる。
「え!?すごい!これ、どういう発想でこれを描いたの?」
など、むしろ変わった絵には興味を持てると思いますし、
それにより先生も成長する可能性もあります!
探究的学びを提供しようとすると、先生も成長できて、そこが一番楽しい点だと感じています!^^
探究的学びでの成果物は、完璧を求めない
成果物も、いいものを常に求めなくても良いと思います。
もしはまらなかったら、それは仕方のないこと。
講師の力量もあるかもしれないですが、そもそもその子がそれにはあまり興味がないことがわかるだけでも、一つの学びの形です。
国数社理、全部が好きな子が少ないように、探究的授業の中でも
はまらないテーマがあって当然だと思っています!
だからこそ、例えば創作とかがある場合も、毎回完璧なものを求めないでもいいと思います!^^
もしハマってない場合は、その子が
「興味がないのか」
「甘えているだけなのか」
「何か他に理由があるのか」
などはその子を観察したり、対話しながら、
理由を知ってあげたり、一緒に見つけてあげられることが良いと思っています。
正解がない!いろんな選択肢を示してあげる
世界を見渡せば、
就職している人、起業している人、お金という世界から世界から離れて自然の中で暮らす人、学校行かなくても幸せそうにしてる人、中卒社長、
いろんな人生があります!
「そんな生き方できないよ」と思うかもしれないですが、
逆にあなた以外の人からしたら、
あなたの人生を「そんな生き方できないよ」と思っているかもしれません。
つまり、ただ、「他の選択肢を知らない」なんだと思います。
そして狭い選択肢の中で、苦しむぐらいなら、
いろんな選択肢を知れる方がいいと思っていて、
だからこそ、正解は1つではない、ということを授業の中で伝える。
それも探究的な学びで重要なんじゃないかと思っています。
進んで失敗をしよう!
あと最後に、先生もどんどん失敗をしましょう!
「先生が完璧」という前提があると、子供たちもいきづらいし、
「歪んだ完璧」のために 嘘をつく大人も出てきます。
子供たちがそれで大人になりたいとは思えないと思います。
「あんな大人になりたい!」と思えるような 大人は、
完璧な人だけではなく、
むしろ失敗も見せられて、でもワクワクして好きなことをしている大人
なんじゃないかと思っています!
とはいえ、だから適当に授業をすればいいというわけでもないので、ここは難しいですね!^^笑
先生も挑戦して、全力出したけど、失敗した、というのが理想的ですかね!
探究的学びでの心得
今回は織田という一講師の意見に過ぎないですが、
- 先生も学び続ける
- そのために、興味があるジャンルを!
- 実験や挑戦を先生がするからこそ
- 先生も失敗をするし、その失敗を見せる
- 正解は1つじゃない
そして何より、生徒と「対話をする」
ことが探究的な学びの場には重要なんじゃないか、と思います!
アートを通して日々ワクワクしながらT-KIDS梅田という教室を運営し、その中で授業をしている中での実体験から書かせていただきました。
いろんな事例やケースがあると思いますが、参考になれば幸いです!
探究的学びがたくさん!T-KIDS梅田の教室はこちら!^^
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